【試し読み】「人生の目的」と「生きがい」の違い

シリーズ100万部のロングセラー『なぜ生きる』の著者の一人、伊藤健太郎氏が、東京で『なぜ生きる』第1部のテーマを要約する特別セミナーを行いました。本誌で再現しましょう。

①目的の力

こんな苦しい人生、なぜ生きなければならないのか。
そんなことは一度も考えたことがない、という人は少ないでしょう。

人は、なぜ生きるのか。
人生の目的は何か。


そんな面倒なことを考えるより、明日の生活の心配が大事だという人も多いでしょう。しかし、どんな人も、いつかは真っ正面から考えなければならなくなるのが、「なぜ生きる」という問題なのです。

この問いは、答えを知るのも大変ですが、その前に、何が問われているかを知ることさえ、同じくらい難しいのです。

そこで今回は、「人生の目的」と「生きがい」の違いについて、お話ししたいと思います。


まず、新しい薬を紹介します。効能書きは、これです。

      < 効能書き >

  ①心臓発作のリスク 27%減  
  ②脳卒中のリスク  22%減  
  ③入院日数     17%減  
  ④ナチュラルキラー細胞と
   善玉コレステロールを増加  

  ――――――――――――――
  ※副作用  友達が増える
        よく眠れる
        リラックスできる  


もし、こんな薬を売りに出せば、製薬会社は何十億円と儲けることができますし、開発した人はノーベル賞を取れます。ですが、これは口からのむ「薬」ではなく、心の薬です。

その薬の名前こそ、「人生の目的」なのです。


私たちは何のために生まれてきたのか、何のために生きているのか。どんなに苦しくとも、なぜ自殺してはいけないのか。これが「人生の目的」であり、平易な言葉で「なぜ生きる」というのです。
 
さて、「人生の目的」と「病気」と、何の関係があるのかと思うかもしれませんが、これは科学的に証明されていることです。

「あなたは、何のために生きていますか」と聞かれた時に、「はい、このためです」と、答えがハッキリしているか、考えてください。


人生の目的が、どれくらい明確になっているか、6点満点で採点してみましょう。「私が生きているのは、このためです!」と、すぐ答えられる人は6点です。反対に、何のために生きているのか分からず、行き当たりばったりに生きているだけなら「1点」とします。

この点数を数千人に尋たずね、その人の健康状態を長期間、観察して分かったのは、人生の目的が明らかになればなるほど、私たちは健康になり、医療費も大幅に節約できるということです。

例えば「自分は3点」と答えたグループより、「4点」と自己採点したグループは、心臓発作のリスクが27パーセント少なくなります。同様に、この点数が1点上がるごとに、先ほど述べた効果があるのです。

このように、「生きる目的」を知ると健康で元気になれるということが書いてあるのが、ミシガン大学のヴィクター・ストレッチャー教授の書いた、『目的の力』という本です。この人が、どうして「人生の目的」を研究するようになったのか、しばらくこの著者の体験をお話しします。

(・・・本誌につづく)


今回のコロナ問題で「不要不急の外出を控えるように」と注意喚起がなされました。

食料品の買い出し以外はステイホームだった方も多いと思います。自粛生活で窮屈な思いはするけれど、生活に大きな支障が出るわけではないことに気づいてしまった方も多いのではないでしょうか。

習い事やジム、ボランティア活動、カフェで友人とのお喋り…など「生きがい」で彩られていた日常は”不要不急”だったのだろうか?と考えさせられました。

「生きがい」と「生きる目的」は同じ意味で認識されることが多いので、その違いを知ることさえ難しい問題です。

人生にとって「重要・緊急」のことが「生きる目的」のはず。

『月刊なぜ生きる』令和2年6月号では、そこを掘り下げていますので、目からウロコの発見があるかもしれませんね(^^)

『月刊なぜ生きる』が人生を振り返る参考になれば幸いです。

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