Q学校に行かなくなった孫の将来が心配です
A家族が本人を理解し、支えていけば、心配ありません
私の孫(小学校5年生男子)が、5月の連休明けから、学校に行かなくなりました。毎日昼まで寝ていて、夜は遅くまでゲームをしているようです。親はいろいろと相談に出向いているようですが、こんな毎日を過ごしていて将来どうなるのか、心配でなりません。どう接したらいいでしょうか。
家族が本人を理解し、支えていけば、心配ありません
かわいいお孫さんが、学校に行けなくなっているとのこと、祖父母としても、これからどうなるのか、心配でならないというお気持ちはよく分かります。
不登校の児童生徒数は、この少子化にもかかわらず年々増え続け、令和3年度、小中学校の不登校児童生徒数はついに20万人を超えて、約24万5千人となりました。
新型コロナの影響ももちろんあるでしょうが、実際は、不登校の数は、コロナの前から増え続けています。
不登校は、現在の子どもをめぐるさまざまな課題の中の、最大の一つといってもよいでしょう。
ところで、お尋ねの「将来どうなるのか」ということについては、すでに文科省の委託調査によって、明確な結果が出ています。これは、中学3年生の時点で不登校だった子どもが、5年後にどうしているか、を調べた調査ですが、平成5年と平成18年と2回行われています。
その結果は、5年後に、学校か仕事に行っている人の割合は、平成5年では77パーセント、平成18年では82パーセントでした。※
つまり、中学3年生の時点で不登校だったとしても、ほぼ8割の子どもは、5年後には学校に行っているか、仕事に就いている、ということです。
不登校になると、みんなそのまま引きこもりになってしまうというイメージがありますが、実際は決してそうではない、むしろほとんどの人は元気になって、社会的に自立していっている、ということです。
※「不登校生徒に関する追跡調査報告書」(森田洋司ほか:文部科学省委託調査)
(『月刊なぜ生きる』令和5年8月号より)
続きは本誌をごらんください。
『月刊なぜ生きる』令和5年8月号
価格 600円(税込)