「人生の目的」がハッキリすると、
健康になり、医療費を節約できる?
ストレッチャー教授の画期的な研究
前回は「実存哲学」という抽象的な話でしたので、話題を身近なことに変えます。新しい薬を紹介しましょう。効能書きは、下記です。
もし、こんな薬を売りに出せば、製薬会社は何十億円と儲けることができますし、開発した人はノーベル賞を取れます。この薬の名前こそ、「人生の目的」なのです。
「あなたは、何のために生きていますか」と聞かれた時に、「はい、このためです」と、答えがハッキリしているか、考えてください。
人生の目的が、どれくらい明確になっているか、六点満点で採点してみましょう。「私が生きているのは、このためです!」と即答できるなら6点です。反対に、何のために生きているのか分からず、行き当たりばったりに生きているだけなら「1点」とします。この点数を数千人に尋ね、その人たちの健康状態を長期間、観察して分かったのは、人生の目的が明らかになればなるほど、私たちは健康になり、医療費も大幅に節約できるということです。
例えば「自分は3点」と答えたグループより、「4点」と自己採点したグループは、心臓発作のリスクが二七パーセント少なくなります。同様に、この点数が1点上がるごとに、先に紹介したように脳卒中のリスクが22パーセント減、入院日数17パーセント減などの効果があると、ミシガン大学のヴィクター・J・ストレッチャー教授は明らかにしました。
(『月刊なぜ生きる』令和5年12月号より)
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『月刊なぜ生きる』令和5年12月号
価格 600円(税込)