ヨコハマは、世界一の港
「港でバクチはやらせない。幸せに生きなきゃだめだよ」

藤木企業株式会社取締役相談役
横浜港ハーバーリゾート協会会長
横浜エフエム放送代表取締役会長

藤木 幸夫(ふじき ゆきお)さん

聞き手/山崎 豊(本誌編集長) 


「『ああ今日も生きててよかったな』。そういう横浜にしたいの。幸せに生きなきゃだめだよ」

今年5月に公開された映画『ハマのドン』のラストシーンで、横浜経済界の重鎮・藤木幸夫さんが、マイクを手に語りかける姿が印象的でした。

この映画は、時の最高権力者が横浜港にカジノを誘致しようとした計画を、藤木幸夫さんが先頭に立って市民の力を結集し、阻止するまでの2年間を追ったドキュメンタリーです。

「港でバクチはやらせない」

「カジノは要するにバクチだ。バクチでおけら*になり、家庭が崩壊し、夫婦別れが起き、親子別れが起きる」

「横浜の将来のために、子どもにとってよくないものがあるべきじゃない」

「俺は命を張ってでも反対するから」

藤木さんの、力強い声が、スクリーンから響いてきます。私が見に行った新宿の映画館では、上映が終わると、満席の観客から拍手がわき起こりました。映画館で、こんな光景を見るのは初めてです。

港のために、横浜のために、なぜ、そこまで命懸けで取り組むことができるのかと、感動せずにおれませんでした。

同時に、映画のタイトルに違和感を覚えました。市民と力を合わせて戦う藤木幸夫さんの姿を追いながら、なぜ、あえて「ドン」と呼ぶのか。タイトルにまでするのか。そこには、横浜港の歴史と藤木さんの志への誤解があるのではないか、と感じました。このコーナーで、政治、経済の問題をえぐるつもりはありません。

「とにかく横浜をよくしたい」と語る藤木幸夫さん、93歳の生き方、考え方をレポートしました。

*おけら……バクチで負けて無一文になること。

(『月刊なぜ生きる』令和5年12月号より)

続きは本誌をごらんください。

『月刊なぜ生きる』令和5年12月号
価格 600円(税込)


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