【第8回】日々を彩る書道エッセイ 花咲く書道
今月のテーマ「叶」
花咲く書道家・永田紗戀(ながた されん)さんの連載が、『月刊なぜ生きる』令和3年12月号より始まりました♪
永田さんが作品に込めた想いをエッセイで綴ります。
花咲く書道の描き方も写真付きで紹介。気持ちの伝わる「書」が魅力的です。
見るだけで心に花が咲いたような、気持ちが和らぐコーナーです。
今でもスーパーに行くと、たまに手に取ってしまうものがあります。
「用意するものは水だけ」そんなフレーズが後ろに書いてある、袋に入った麻婆春雨。
母が働き、祖母が私と妹を育てる。女4人の生活が一変したのは、祖母の持病が悪化し入院生活となった時でした。4歳離れた妹の世話と、家事全般は小学生の私が担当。学業以外にやることがめじろ押しの生活に、私はなぜか生きがいを感じていました。今までは、母がおつきあいでお酒を飲んで遅く帰ってくることが多かったのに、早く帰宅してくれる。家族が一体になった感覚が心地がよかったのかもしれません。
母が仕事で遅くなる日、「夜は近くの食堂で二人で食べてね。大丈夫?」と、お金を渡されました。「大丈夫! お母さん仕事がんばって!」学校から戻り、洗濯、掃除。妹を連れて祖母の病院へ、花を選んで、これが私の放課後。
病院からの帰り道、「今日はお姉ちゃんと外で食べようね」。妹の手をつないでフードコートへ向かいました。何を食べようか迷っていたところ、振り返ると遠くで妹が下を向いています。慌てて妹の元に駆け寄ると「お姉ちゃん、ここ嫌だ、みんな家族で食べてるから嫌だ」と涙目になっています。
プロフィール
(『月刊なぜ生きる』令和4年7月号より一部抜粋)
涙目の妹さんを前に、小学生の永田先生が踏み出した一歩とは?
エッセイ全文と花咲く書道の描き方は 『月刊なぜ生きる』令和4年7月号をごらんください。
▼今回の作品はこちら▼
『月刊なぜ生きる』令和4年7月号
価格 600円(税込)