【第9回】日々を彩る書道エッセイ 花咲く書道
今月のテーマ「命」
花咲く書道家・永田紗戀(ながた されん)さんが、作品に込めた想いをエッセイで綴ります。
花咲く書道の描き方も写真付きで紹介。気持ちの伝わる「書」が魅力的です。
見るだけで心に花が咲いたような、気持ちが和らぐコーナーです。
数日に一度、長い時間をかけて家中の植物に水をあげる朝があります。
霧吹きの水が葉に重なり輝く瞬間、家の中や私の中にある悪いものが全部洗い流されるような気分になるのです。植物は人と同じで、とても繊細だと思うのです。
土の中は見えません、その見えない中にあるだろう根を想像します。水は、あげすぎてもいけないし、忘れてもいけません。古い葉が黄色くなり、枯れ落ちそうな時は、無理に取らないで自然に任せてただ待ちます。
知らないうちに床にいる黄色い葉を「ご苦労様ね」と、拾います。ふと見ると新たな葉が芽生えている。
めぐる命に胸がいっぱいになります。
似たような葉でも一枚たりとも同じ葉はないという意識が大事な気がします。ここに飾れば美しいからという理由ではなく、家のいろいろな場所を試して、ここが居心地がよさそうという場所で育てていくことが好きです。いずれにしても、植物にも人にも、小さなことに気づいてあげたいと思うのです。
植物は、人生、命を教えてくれます。
プロフィール
(『月刊なぜ生きる』令和4年8月号より一部抜粋)
命と向き合う時間って大切ですね。
エッセイ全文と花咲く書道の描き方は 『月刊なぜ生きる』令和4年8月号をごらんください。
▼今回の作品はこちら▼
『月刊なぜ生きる』令和4年8月号
価格 600円(税込)