【第10回】日々を彩る書道エッセイ 花咲く書道
今月のテーマ「逢」

花咲く書道家・永田紗戀(ながた されん)さんが作品に込めた想いをエッセイで綴ります。

花咲く書道の描き方も写真付きで紹介。気持ちの伝わる「書」が魅力的です。
見るだけで心に花が咲いたような、気持ちが和らぐコーナーです。

その日は仕事が忙しく、塾の前でため息をつきながら娘を待っていました。塾の扉が開いた瞬間、当時小学6年生の娘が私を見つけるとキラキラと目を輝かせ「ママ! 分からなかったことが分かった! 今日の先生が好き!」と走ってきました。目をまんまるくして驚く私に抱きつく娘。こうしていつも、私の仕事疲れは、彼女の輝きで魔法のように夜空に溶けていくのでした。自然とこぼれる二人の笑い声とともに……。

「先生ってかわいいの」「先生は巻き髪をしてるの、私も巻いてみたい、ママ教えて!」「先生みたいな塾の先生になりたいな、なれるかな」。一人っ子の娘にとって、姉のような存在であり憧れの姿がそこにあったのだと思います。私が先生と初めて会った時、まるで妹のように先生の前で甘えている娘の姿に、言いようもないうれしさを感じたものです。姉妹が欲しかったという娘の願いは、ここで叶ったということにしよう。

模試の成績が少し落ちた時、「先生が一生懸命教えてくれたのに、どうしよう」と泣きだしました。「先生は大学が忙しい中、勉強を見てくれているのに、なんで成績が落ちてしまったのだろう……」「あの計算をなんで間違えたのだろう……」。後悔の言葉と一緒に、「もっと頑張る……」と、必死に勉強をしていた姿に、人生にとって大切な、何か深いものを感じずにはいられませんでした。

そのたった一人との出逢いで人生は、未知の力を発揮していく……。

プロフィール

花咲く書道家
永田紗戀(ながたされん)

言葉から生まれる絵のような書。
唯一無二の世界観で多数の作風を描き出し、幅広い年齢層の女性たちに支持される。

永田紗戀公式ウェブサイト

(『月刊なぜ生きる』令和4年9月号より一部抜粋)

出逢いには人生を大きく変える力がありますね!

本誌では続けて、娘さんの出逢いを通して感じた永田先生の想いをつづってくださっています。

エッセイ全文と花咲く書道の描き方は 『月刊なぜ生きる』令和4年9月号をごらんください。

▼今回の作品はこちら▼

『月刊なぜ生きる』令和4年9月号
価格 600円(税込)


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