勉強するのは何のため(その1)
「生きる意味」が曖昧では、「勉強する意味」も分からない

「なんで勉強しなきゃいけないの?」

遊びたい盛りの子どもならば、当然の疑問でしょう。これは、大人も真剣に考えなければならない問題です。受験勉強をするのは、大学に合格するため。大学に行くのは就職するため。働くのは、給料をもらって生きるためです。では、生きるのは何のためでしょうか。肝心の「生きる意味」が曖昧では、「勉強する意味」も分からなくなってしまうのです。

「勉強」は「強いて勉める」と書くのだから、強制されて努力するものだという意見もあります。ですが、意味の分からないことをやらされるほど、人間にとって苦しいことはありません。勉強しなければならない理由を子どもが尋ねるのは、もっともなことです。この問いにどう答えるかに、その人の人生観や哲学が表れます。勉強する意味を通して、生きる意味を考察しましょう。

そもそも「勉強」という言葉は意味が広すぎるので、ここでは「テストでよい点数を取るための学習」に限定したいと思います。もちろん学校で学ぶことは、そんな「読み書き」「計算」だけではありません。自分とは性格も好みも考え方も違う、さまざまなクラスメートとの関わり合いから、他人と協力する方法を身につけることができます。嫌いな先生と会わなければならなかったり、苦手な運動をやらされたりすることもありますが、そういう嫌なことをうまくやり過ごす技術も、子どものうちに身につけなければならないでしょう。不満があるたびに会社を辞めていたら、働ける場所がなくなってしまうからです。

大人になるためには、国語や算数、理科、社会より、人間関係の「学び」こそ大切なのですが、多くの親が学校に期待するのは、有名校に進学させることかもしれません。ですが、学校の役割や、真に役立つ勉強とは何かを問題にすると、人生の目的から遠ざかっていきますので、ここでは「よい成績を取るのは何のためか」を論じたいと思います。

(『月刊なぜ生きる』令和5年9月号より)

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